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熱交換器細管の検査技術:概要

熱交換器細管の様々な検査技術の選択は、時期と場所という 2 つの軸が主に考慮されます。ほとんどの場合、プラントの停止期間を機に検査が行われ、できる限り早急に稼働状態に戻すことが望まれます。 理想的には、強磁性合金および非強磁性合金に対して効率的な検査技術を適用し、欠陥の迅速な発見と解決が可能になります。

欠陥を見逃すと、ダウンタイムが長くなり、多額の損失につながる可能性があります。精度は、適切な解決策を確実に行うために不可欠です。

代表的な熱交換器細管の検査技術には、渦電流、リモートフィールド渦電流、回転超音波、漏れ磁束、およびレーザー光などがあります。

熱交換器の検査における一般的な課題

熱交換器細管の検査は、材料、形状、および試験目的に困難を伴う事が多く、高度なものである必要があります。もちろん、熱交換器細管の検査を管理する上で考慮すべき問題はこれだけではありません。

検査を合理化するには、さまざまな種類の欠陥とその疑わしい場所を考慮することが重要です。

熱交換器細管の検査に関する懸案事項

多くの場合、熱交換器細管の検査を実施する前に、技術者はどの部分を検査すべきかを理解しています。欠陥の種類とその場所によって、技術者が活用する熱交換器細管の検査技術が決まります。

欠陥の種類 場所
腐食: 事実上すべての腐食のタイプが関係してきます。普通であれば、最も明らかな発生要因は水蒸気による腐食です。 表面キズ: ほとんどの検出方法で検出できるため、表面の欠陥はチューブ内で最も簡単に見つけることができます。
亀裂: 細管の特定の部位が圧力によって弱くなるため、1 回限りの損傷あるいは時間の経過と共に亀裂が発生する可能性があります。

曲げ部の亀裂を見つけるのは特に困難です。

溶接部: 溶接の欠陥は、小さな水素割れから大きい穴、または融合不良にいたるまで全範囲にわたります。

これらの場所で最も小さい不連続部を見つける性能は最も重要です。

孔食: これは、チューブ内に小さな穴を残す局所的な腐食の形態です。

これらの穴が小さいほど、位置を特定するのが難しくなります。

小さなピンホールは、見つけるのが非常に困難です。

チューブシートまたはプレート: すべての 非破壊検査手法が、チューブシートまたはプレート内の欠陥を見つけるのに適しているわけではありません。

プレート間またはチューブシート拡管部における

問題は、特に亀裂の危険性が高くなります。

減肉: 時間の経過と共に圧力により、元の肉厚が薄くなる場合があります。

減肉は特に曲げ部でよく見られ、通常は細管の直線部分よりもストレスがかかります。

素材内部: 内部欠陥は、内表面の近くまたは外表面の近くで発生することがあります。

すべての 非破壊検査手法が厚さ方向に浸透して適用できるわけではないため、チューブの内部または外部に対する欠陥の相対位置を理解することが重要です。

凹み: 凹みは腐食によって発生することがあり、多くの場合、より重度の亀裂または反りの前兆となります。

欠陥の種類とその場所を基本的に理解することで、技術者は適切な技術を選択することができます。熱交換器細管の標準的な検査技術の中には、腐食に最適なものもあれば、曲げやチューブシート、プレートの亀裂を発見するのに最適なものもあります。

適切な知識があれば、検査員は1回の操作で欠陥を見つけ、プラント機器をより速く稼働状態に戻す技術を選択することができます。

5つの熱交換器細管の検査手法

熱交換器の検査にさまざまな方法があるのには理由があります。技術者はさまざまな種類の材料、欠陥、サイズを扱いますが、それらはすべて異なる検査方法を必要とする場合があります。 多くの場合、1つ以上の検査手法の適用が問題の特定に役立ちます。

#1: 渦流探傷試験(ECT)

コイルが 1 個のプローブ(または適用可能であればアレイコイル)は、検査対象のコンポーネント全体に電気パルスを送信します。プローブが細管内部を通る間、電界の測定値を記録します。この方法にはいくつもの利点があるため、広く普及した技術の 1 つとなっています。

長所 短所
試験は標準的な渦電流ほど高速ではないがが、比較的高速である。 小さな欠陥や微細な浸食を検出するのは困難である。
かなりの距離にわたる腐食や摩耗の試験に最適である。フレキシブルプローブを使用することで、この試験を曲げやコーナーの上でも適用できる。 標準的な渦電流と同様に、装置や試験にはコストがかかる場合がある。
標準的な渦電流よりも広い範囲の内径に対応する試験が可能である。 プレートやチューブシートの不具合は、検出するのが簡単ではない場合がある。チューブは、試験前に清掃が必要である。
プレートやチューブシートの不具合は、検出するのが簡単ではない場合がある。チューブは、試験前に清掃が必要である。

#2: リモートフィールド渦流探傷試験(RFET)

RFET は標準的な渦電流に類似しており、電気パルスによって照射野が形成されます。 ただし、この場合、トランスミッションコイルとレシーバコイルは連動して信号を送受信します。 このプロセスでは、より小さなサンプル領域に限定されるのではなく、より長い距離で試験を行うことができます。

長所 短所
試験は標準的な渦電流ほど高速ではないが、比較的高速である。 小さな欠陥や微細な浸食を検出するのは困難である。
かなりの距離にわたる腐食や摩耗の試験に最適である。フレキシブルプローブを使用することで、この試験を曲げやコーナーの上でも適用できる。 標準的な渦電流と同様に、装置や試験にはコストがかかる場合がある。
標準的な渦電流よりも広い範囲の内径に対応する試験が可能である プレートやチューブシートの不具合は、検出するのが簡単ではない場合がある。チューブは、試験前に清掃が必要である。
経験と知識が豊富な技術者が一貫して試験を実行する必要がある。

#3: 内挿回転式超音波検査システム(IRIS)

内部の回転検査システムは、電流ではなく音波を使用して、チューブ内の欠陥や不連続部を特定します。回転プローブが一方の端から他方の端に移動すると、チューブに水が充填されます。データが収集され、記録されます。

長所 短所
高精度な結果(特に金属の減肉を検出する場合) プローブをゆっくりと引き出す必要があるため、非常に時間がかかる。
RFET または ECT の優れた補完機能であり、エンドツーエンドの検査が可能となる。 試験全体を通して水が必要である。
強磁性材料と非強磁性材料の両方に対応する。 円周方向の亀裂や曲げ不良を検出できないため、多くの場合、RFET とともに使用される。
この方法を利用できるのは、高度なスキルを持つ技術者だけである。

#4: トランスバースフィールド検査(TFI)

TFI は、しばしば磁気フラックス漏洩試験と呼ばれ、チューブ内のピッチング、亀裂、腐食の試験に磁石を活用するプロセスです。鋼は磁気を帯びており、その後、薄くなったり劣化したりする部分で発生する磁気漏れがないか評価されます。

長所 短所
他のほとんどの手法より大きい細管を点検できる。 欠陥を検出するにはある程度の大きさが必要なため、主に腐食の検出に使用される。
他のほとんどの手法より大きい細管を点検できる。 試験結果は検査の速度によるため、時間がかかる場合がある。
エンドシートおよびプレートの欠陥を検出する。 強磁性体にのみ適している。
エンドシートおよびプレートの欠陥を検出する。 U型の曲げを評価できないか、不連続サイズを決定できない。

#5: レーザー検査

レーザービームが検査されたチューブに投影されます。 表面をマップして、表面形状を測定します。 プローブがチューブを通過するとレーザーが回転し、完全な内部マップが得られます。 光変位は、欠陥と不連続性を測定します。

長所 短所
リアルタイム検査を提供する。 光沢のある表面は、正確な読み取りを妨げる可能性がある。
チューブ内の変形や腐食の場所を特定するのに最適である。 特定のタイプの欠陥の検出に限定され、管の肉厚は測定できない。
チューブ内の変形や腐食の場所を特定するのに最適である。 機器は敏感で、破損しやすい。
高いデータポイントサンプリングにより、長いチューブを検査できる。

渦電流に基づく技術は、その多用性により、おそらく最も普及した熱交換器細管の検査法です。腐食または壁の減肉のような特定の欠陥を探し出す場合は、これらの非常に具体的な問題を見つけるのにより巧みな技術を選ぶことが賢明かもしれません。

選択した方法に関係なく、技術者が考慮する必要がある検査には、重要な側面がさらに 1 つあります。 それは、収集したデータを理解するのに役立つソフトウェアです。

精度を高めるための適切な解析方法の選択

選択された熱交換器細管検査技術は、それが収集するデータの分析があって初めて適切なものとなります。このデータをレビューする際に人的ミスが発生する可能性は非常に高く、時間の無駄や資金の浪費、機器のダウンタイムの延長の原因になる可能性があります。熱交換検査で自動分析を活用 することで、コンピュータソフトウェアがより複雑な計算や評価に関わるデータレビューを行えるようになるため、人的ミスを排除できます。

渦電流の試験についての考察 検査スコープの情報量不足、データの追跡性の制約、検査の複雑さにより、データ判読の効果が低下する可能性があります。 データ取得と分析の両方のプロセスを自動化および改良することで、生産性が向上し、結果が向上します。具体的には、試験の完了までの時間が短縮されるため、現場ではより多くの作業を遂行し、ターンアラウンド速度を向上させることができます。

自動化は、技術者がより複雑で正確なソリューションを活用するのにも役立ちます。渦電流の試験はアレイプローブを使うことで最もその機能を発揮しますが、分類と理解が困難なデータを多く収集することになります。 自動化されたソリューションは、このデータを集約し、それに基づいて解釈を提供するのに役立ちます。

最後に、技術者の経験レベルには個人差があります。そのため結果は、検査員によって異なる場合があります。自動化は結果を標準化し、すべての技術者の条件を公平化するのに役立ちます。つまり、誰が測定を行っても測定値は一貫することになります。

熱交換器細管の検査技術では、人的エラーが精度に対する最も大きな障壁です。Zetec の RevospECT HX Pro などのインテリジェントソフトウェアを活用して収集されたデータを分析することで、これらの必要な試験の精度が向上し、完了までの時間が短縮されます。このプロセスにより、ダウンタイムが排除され、プラント機械を迅速に稼働状態に戻すことができ、再発する問題のリスクが低減されます。

Zetec は、渦電流深傷検査と、結果を評価し仕事量を改善するための非常に詳細な自動化ソフトウェアを提供しています。当社の熱交換器細管検査技術の詳細については、当社の 連絡先ページをご覧ください。